ここにある回答は、必ずしもすべての方に当てはまるとは限りませんので、詳しくは、主治医にご相談ください。
Q.人工関節にすると股関節の痛みはとれますか?
痛みはまったく無くなるか、大きくやわらぎます。痛みの原因となっている骨を取り除いてしまうからです。
Q.術後どのくらいまで脱臼に気をつければよいですか?
患者さんによって違いがありますが、術後約6週間程度は特に気をつけましょう。術後半年間脱臼しなければ、それ以降に脱臼することは極めてまれです。股関節の周辺の筋力がつくと股関節も安定してくるので、それまでは日常生活の動作に注意しましょう。
ただし、足を組むのは引き続き避けるようにしてください。人工関節のデザインや取り付け角度、骨格の形によって脱臼しやすさは異なりますので、主治医とご相談ください。
ただし、足を組むのは引き続き避けるようにしてください。人工関節のデザインや取り付け角度、骨格の形によって脱臼しやすさは異なりますので、主治医とご相談ください。
Q.手術した股関節を下にして横になってもよいですか?
術後約1ヶ月程度たてば問題ありません。手術の創が太ももの外側にある場合は、横になった時に手術したところが敷布団にあたり痛むことがあります。そのような時は軟らかいものを下に敷くなど工夫しましょう。
Q.いつまで外転枕を足の間に挟まなければならないのですか?
術後およそ3週間です。横向きで寝る時は、両足の間に座布団などを挟みましょう。その後、寝返りが一人でもできるようになったら、枕なしで横向き、うつぶせをしても問題ないでしょう。詳しくは、主治医とご相談ください。
Q.弾性ストッキングは術後どのくらい装着しておくのですか?
身体の状態や、手術によっても異なりますので、主治医にお尋ねください。
Q.いつまで杖が必要ですか?
術後3ヶ月~6ヶ月程度です。筋力の程度、また反対の股関節の程度などにより違いがあります。十分に筋力がついてからはずすようにしてください。
また、心配な方はずっと杖を使用してください。杖の使用については、主治医にお尋ねください。
また、心配な方はずっと杖を使用してください。杖の使用については、主治医にお尋ねください。
Q.自転車に乗ってもよいですか?
かまいません。転ばないように気をつけましょう。また、乗り降りの際に股関節をねじらないようにしましょう。
Q.正座をしてもよいですか?
股関節をねじらないようにすればかまいません。
Q.どの程度の労働が可能でしょうか?草取りや農作業はしてもよいですか?
患者さんの状態や仕事の内容によって違いがありますので、主治医におたずねください。
Q.人工関節の種類を自分で選ぶことはできるのでしょうか?
人工関節は市販されているものではありません。そのため、一般の方が正しい情報を入手することは、難しいですので、種類については、主治医にご相談ください。
Q.術後のリハビリは病院でしたが良いのでしょうか。また、日常生活に戻ることでリハビリは必要なくなるのでしょうか?
術後の期間と、股関節の回復の程度により、病院でリハビリをしたほうがよい場合と、ご自分でのリハビリでよい場合があります。通常、手術を受けて2~6週間程度は病院でのリハビリを行います。転倒の心配がなく、しっかり歩行ができるようであれば、主治医と相談してご自分でリハビリするのもよいでしょう。
Q.人工関節置換術をして2年になります。痛みもなくなり、快適に過ごしておりますが、動くということはそれだけ人工関節の摩耗を進めるということになりますか?
活動性が上がれば、それだけ人工関節の摩耗が早まるということは否定できません。しかし、あまり動かないでいると、かえってストレスを感じたり、また筋力の維持が難しくなります。適度な運動量は人によって異なります。術後の人工関節の状態を定期的に主治医に確認し、充実した生活をおくられることをおすすめします。
Q.両足の股関節の人工関節置換手術を受けました。術後は痛みもなく通常の生活を送っていますが、今後、性交渉や妊娠・出産について心配です。これらは可能しょうか?また可能な場合どのような点に気を付ければ良いのでしょうか?
パートナーにご自身の状態を理解してもらい、お互いに協力することが大切です。具体的には、騎乗位など膝を内側に捻ったり股関節が深く曲がるような姿勢は避けましょう。股関節を伸ばしていても曲げていても、足を広げてておくとよいでしょう。なかなか相談しにくいことですが、とても大切な生活動作であることは医療者も自覚していますので、直接担当医に相談してみるのもよいと思います。
また、妊娠出産に関しては、両側手術をされていても、股関節の開きは出産の障害になることはほんとんどありませんし、脱臼の心配も少ないです。それよりも、妊娠による体重の増加や、育児による活動量の増加、赤ちゃんのだっこなどにより、股関節への負担が掛からないように注意が必要です。
また、妊娠出産に関しては、両側手術をされていても、股関節の開きは出産の障害になることはほんとんどありませんし、脱臼の心配も少ないです。それよりも、妊娠による体重の増加や、育児による活動量の増加、赤ちゃんのだっこなどにより、股関節への負担が掛からないように注意が必要です。
Q.片側の人工関節置換術を受けました。水泳を始めたいのですが、クロール、バタ足はだめでしょうか?
どの程度まで股関節を動かしてよいかは、手術の方法や患者さんの関節の状態などにより個人差がありますので、主治医に確認してください。
Q.ナビゲーションを用いて手術をする病院がありますが、手術費用などは違うのですか?また希望すればナビゲーションを使ってくれるのでしょうか?
人工関節置換術にナビゲーションを使用した場合は、全国どこの病院でも同じ2万円の医療費加算(2018年4月現在)があります。
また、患者さんにより適応が異なりますので、主治医とよくご相談ください。
また、患者さんにより適応が異なりますので、主治医とよくご相談ください。
Q.変形性股関節症の末期です。手術をすれば、痛みは100%なくなりますか?また足の長さは変わらず、真っ直ぐ歩けますか?テニスなどのスポーツができるようになりますか?家の中は大丈夫なのですが、買い物などで少し歩いただけで、痛くてしかたありません。手術を受けた方が良いか迷っています。
痛みに関しては、100%とはいえませんが手術前よりも軽減するでしょう。また、足の長さは現在の関節の状態にもよります。運動については、手術後にテニスのダブルスをされる方もいらっしゃいます。一般的には、水泳やゴルフをされる方が多いようです。手術を受けるかどうかは、主治医とよくご相談されて決められることをおすすめします。
Q.いつ手術を受けようか悩んでいます。
「痛みや関節の動きが悪いために、日常生活をおくる上で我慢できなくなったとき」がひとつの目安でしょう。関節の状態、片側のみか両側か、痛みの程度、仕事の内容、家庭の状況、自身の人生観などをふまえてよく考えましょう。さまざまな手術の方法や入院期間、退院後の生活や再手術のことなど、関節の専門医と十分に相談することをおすすめします。
いずれにしても、最終的な判断をくだすのは患者さんご自身です。手術してから「こんなはずではなかった」と手術についてわからないことや不安なことは、何でも医師に相談してみましょう。
いずれにしても、最終的な判断をくだすのは患者さんご自身です。手術してから「こんなはずではなかった」と手術についてわからないことや不安なことは、何でも医師に相談してみましょう。
Q.人工股関節置換手術後にゴルフはできますか?できる場合は、術後どのくらいからで、どのような注意が必要か教えてください。
個人差がありますが、人工股関節でプレーをしていた米国のプロゴルファーが存在します。一般的に人工股関節の手術後は、脱臼を予防するために、股関節をねじらない、しゃがみ込まないなどの注意が必要です。脱臼しやすい動作は手術の方法によっても異なりますので、詳しくは主治医に確認してください。
Q.人工股関節の術後、自動車の運転はどれくらいからできますか。
車の運転については、危険を察知して素早くブレーキを使用できるかが問題になります。ブレーキを踏む方の股関節を手術した人の殆どは、術後2ヶ月でブレ-キング時間が回復すると言われていますが、中には回復に時間がかかる人もいます。公的には公安委員会の判断によります。安全運転に支障をきたす状態にある場合は、適性検査を受けることもできます。詳しくは地元の運転免許試験場等に問い合わせてください。
Q.手術後にコタツに入って大丈夫でしょうか。椅子に腰掛けたまま暖まれるテーブルこたつを買いました。手術仲間の間では、赤外線がよくないという話があり不安です。人工関節の人が使ってはいけない暖房器具があれば教えてください。
近赤外線やマイクロ波などの波長の短い放射線は、金属をも温める作用があります。そのため、体内の人工関節にも作用して、その部分でヤケドのような状態を引き起こす場合があります。ですから手術した部位の電気治療も禁忌です。近赤外線に対して遠赤外線は金属そのものを温める作用がありません。メーカー等に確認してください。
Q.人工関節の手術をしたあと、空港の金属探知機が鳴るようになってしまいました。なにか良い方法はないでしょうか?
英語と日本語で人工関節が入っていることを明記した証明書を病院から出してもらい、空港係り員に提示する方法があります(ただし、公的な文書ではありません)。人金属探知機がなっても身体チェック後飛行機に乗れますので、チェックインを早めにすることを心がけましょう。
Q.MIS手術ができる病院を教えてください。
MISを前面に出して病院を宣伝することは一般的ではありませんので、手術を受けようと思っている地域の大きな病院に直接問い合わせる方が確実かと思います。
Q.人工関節の手術を受けた場合の医療費はいくらぐらいになりますか?
人工関節の手術では、手術料、人工関節(インプラント)費用、手術に必要な検査、処置、薬剤、リハビリテーション料等のほか、入院一般にかかる費用(入院基本料や食費)等がかかります。概算で200~220万円になります。ただし、人工関節の種類や入院期間、医療機関によって若干異なります。
また、医療費の自己負担の割合は患者さんによって異なりますので、詳しくは手術を受ける医療機関でご確認ください。
また、医療費の自己負担の割合は患者さんによって異なりますので、詳しくは手術を受ける医療機関でご確認ください。
Q.手術を行った際、細菌が繁殖する確率はどのくらいありますか?また、季節によって違いはあるのでしょうか?
細菌が繁殖する確率は非常に低く、人工関節を行う際にクリーンルームという細菌の数が非常に少ない手術室で行った場合は1%未満と言われています。クリーンルームを使用する場合、季節的な影響はほとんどないと考えられています。
Q.術後の感染のうち、年月を経てからの感染はどういったことから起こるのでしょうか。例えば歯槽膿漏による歯茎の腫れや、外傷が化膿した場合なども感染の原因になるのでしょうか?
術後、1、2年後に感染が起こることがあります。一般に、歯槽膿漏など体のどこかに細菌感染がある場合や、扁桃腺炎、気管支炎などで高熱を出した場合、血液中に細菌が検出されることがあり、血液を介して人工股関節周囲に細菌が付着してしまうことがあります。歯は定期的なケアが大切です。