変形性膝関節症における人工関節手術
高齢化社会の到来で、膝の痛みを感じている患者さんは年々増大しています。ご高齢の患者さんの膝の痛みの原因になる最も多い病気は変形性膝関節症といいます。加齢とともに膝の軟骨が磨り減って、膝が痛む病気です。軟骨が残っている場合には、痛み止め、湿布、リハビリや膝の注射などで痛みは楽になりますが、軟骨がなくなってしまうと、人工関節が最もいい治療法になります。膝の痛みのせいで、旅行や人生を楽しむことを諦めていませんか?適切な治療を行えば、人生を楽しむことができます。
患者さんの体験談
人工関節でのお遍路
10年ほど前ですが、両膝の人工関節手術を受けられた患者さんがいました。外来でみえたとき、お顔が日焼けしていたため尋ねたところ、四国にお遍路にいかれたとの答えでした。手術前には、旅行なんて夢にも思わなかった患者さんが、お遍路に行かれるようになったことに、私はびっくりしました。聞くところによると、電車やバスを乗り継いで行かれたとのことですが、お参りするお寺に行くには階段もありますし、しっかり歩けないことには、お寺までいけません。この患者さんは、若い頃からスポーツを楽しんでこられ、筋力もしっかりしていたため、このようなことができたのでしょうが、人工関節がこれほど患者さんの役に立っていることに驚かざるを得ませんでした。
人工関節後に職場復帰
他の70歳ぐらいの患者さんですが、この方も両側の人工関節をされました。片側ずつやりましたが、術後1ヶ月程で仕事に復帰しました。 管理職の方で、仕事の内容は主に事務作業ですが、膝の痛みが取れ、またO脚が矯正され若い頃のあしの形に戻ったと、大変喜んでおられます。
以上のように、膝の人工関節をされ、仕事に旅行に人生を楽しんでいる方がたくさんおられます。膝の痛みに悩んでいる皆さん、人工関節を考えてみませんか。